多汗症治療のための効果的な塩化アルミニウム液 使用方法

局所性多汗症の有効な治療方法のひとつに、「塩化アルミニウム液」という外用薬での治療があります。専門病院を受診した場合にも、多汗症治療の第一選択肢としてあげられることも多くある、最も代表的な治療方法です。

塩化アルミニウム液治療、略して「塩アル治療」は、手汗・足汗で長年多汗症に悩む、筆者自身も経験した治療方法です。
今回は筆者の経験や体験談も含め、塩化アルミニウム液の効果的な使用方法を経験者目線でお届けしたいと思います。
塩アル治療を検討されている方、塩アル治療をしているがうまく効果が実感できない方は、是非参考にしていただければ幸いです。

塩化アルミニウム液での治療方法とは?

塩化アルミニウム液での治療とは簡単に説明すると、塩化アルミニウムを溶かした水溶液を局所性多汗症で悩んでいる部位に直接塗り込み、汗の出口(汗腺)にフタを作って、汗が出てこないようにする治療方法です。

治療できる部位は手の平、足の裏、腋(ワキ)、頭部と、局所性多汗症で悩んでいる部位全てに塩化アルミニウム液は使用可能です。

直接患部に塗り込むだけという簡単な方法で、かつ効果の有無も比較的わかりやすく、また薬自体も手頃な価格ということから、局所性多汗症の治療法として最も代表的な治療方法だと言えます。

ただ残念ながら、塩アル治療は局所性多汗症の完治を目指す治療方法ではありません。
「汗の出口にフタをする」という治療方法のため、物理的に汗を一定期間止めるだけであり、継続的にやり続けることが必要な治療法なのです。
しかし、塩化アルミニウム液を効果的に継続使用することで、発汗量をコントロールすることが可能になります。

塩化アルミニウム液の入手方法

主な入手方法は、下記となります。

「多汗症」「汗の疾患」を見てくれる皮膚科

病院での処方の場合は、主に濃度20%の塩化アルミニウム液を処方されます。
塩化アルミニウム液は保険適用ができない外用薬ではありますが、100mlで約1000円ほどの価格で処方してもらえるので、そこまで経済的負担はありません。

<注意>
塩化アルミニウム液は保険適用ができない外用薬のため、「多汗症」が診療項目に無い皮膚科の場合は、塩化アルミニウム液を処方していな場合があるので注意してください。専門病院以外での受診の際は、塩化アルミニウム液の処方がされるか事前の確認をオススメします。

ネット通販

塩化アルミニウム液は、通常の薬局やドラッグストアではまず手に入りません。
このため、専門病院での処方以外だとなかなか塩化アルミニウム液配合薬は購入できません。
近くに病院がない場合や、時間がなく受診ができない場合は、ネット通販で下記の塩化アルミニウム配合商品を購入するのがオススメです。

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一般的には、塩化アルミニウム液濃度の高い方が、制汗作用が高いと言われています。
病院で処方をされた塩化アルミニウム液の方が水溶液の濃度が高いため、症状が重い場合は、できるだけ病院での処方で塩化アルミニウム液を入手することをオススメします。

塩化アルミニウム液の効果的な使用方法とは?

筆者自身が、最も効果があると感じた塩化アルミニウム液の具体的な使用方法(塗り方)をご紹介します。ぜひ、参考にしていただければ幸いです。(使い方は前項のどの薬剤を使っても共通です)

必ず就寝前に塗りこむ

塩化アルミニウム液を効果的に使用するには、出来るだけ汗の出ていない状態で皮膚に塗り、その後薬剤が汗で流れ落ちることがないよう、少なくても1時間程度は汗が出ない状態に保つ必要があります。
このため、塩化アルミニウム液を塗りこむ際は、必ず「就寝前」が鉄則です。

就寝前に行うべき理由は下記4つです。

  1. 就寝前はリラックスしている時間帯であり、比較的汗をかいていない。
  2. 眠っている間は異常発汗が止まるため、塗布後、薬剤が汗で流れ落ちることもなく効果的である。
  3. 塩化アルミニウム液は結構ベタつくため、肌に薬剤が浸透し乾くまでに時間がかかるため、行動に制限がかかる。(手が使えない、足が使えない等)
  4. 眠ってしまえば、薬剤のベタつきを気にしなくてすむ。

塩化アルミニウム液を使ったことのある人はわかると思いますが、濃度が高いとその分薬剤は結構ベタつき、なかなか日常生活での通常の行動ができないものです。
このため、布団に入る直前に塩化アルミニウム液を塗り込み、そのまま就寝する、というのが効果を高く出すためにも一番良いかなと思います。

効果を上げる塗り方

手の平・足の裏の場合

汗の量が重症になればなるほど、薬剤はたっぷりと塗り込むことをオススメします。
塗り込む際は、手の平・足の裏だけでなく、指の間まで、両手を握りしめたり、指と指を絡めたりしながらよく塗り込むと効果的です。手の平・足の裏にある隅々の汗腺にまで薬剤が浸透し、より制汗作用が高まります。

また重度の手汗・足汗の多汗症である筆者が実践していた方法としては、1度、塩化アルミニウム液を塗り込んだ後、ドライヤーの冷風を使い薬剤の浸透を促進し、更にもう1度たっぷりと薬剤を塗り込む、2度漬けを行っていました。2回目も薬剤はたっぷりと塗り込みます。(夏場だと扇風機の前で薬剤を塗り込み、2度漬けを行っていました)
薬剤を1回しか塗り込まない時に比べ、明らかに2度漬けの方が効果が高かったです。

更に効果を上げる方法として有効なのは、薬剤を密閉することです
具体的には、塗り込み後、手の平にはビニール手袋を(手首に輪ゴムをつけて薬剤が滴り落ちないようにして下さい)、足の裏にはラップを巻いて、その上から靴下を履き就寝します。
薬剤が寝具や衣類に付着しなくて済むことはもちろん、寝ている間により薬剤が皮膚に浸透するので、効果をより高くできる方法としてオススメです。

Kanako

Kanako
今まで塩化アルミニウム液を使用しても効果がイマイチだと感じた方は、ぜひ「2度漬け」「密封」方法を試してください!以前とは違い、きっと制汗効果が感じられやすくなるはずです!

腋(ワキ)・頭部の場合

手の平と足の裏に比べ、腋と頭部の皮膚は弱いため、患部に薬剤が行きわたる程度の量を塗り込むことをオススメしますが、ご自分の皮膚の強さと相談しながら塗る量を調整してください。(たっぷり塗り込む場合は、かゆみやかぶれ、湿疹等が出るリスクが高まります)

また直接手で塗り込みづらい場合は、スプレーボトルに入れ軽く噴射して塗ったり、コットンにしみ込ませて塗ると良いでしょう。

密封療法は部位的に難しい箇所なので、なるべく衣服や寝具につかないように気を付けながら就寝してください。

翌朝、ベタつく場合は水で洗い流してOK

手の平と足の裏については、たっぷりと薬剤をしみ込ませていることもあり、ベタついていることがほとんどだと思いますので、翌朝水で洗い流してOKです。
就寝中にすでに皮膚に薬剤が浸透しているので、表面に残っている薬剤は洗い流しましょう。

ワキや頭部については、塗布量が多くないので、ベタつきが気になる場合のみ、軽く洗い流します。

発汗量や皮膚の変化を観察しましょう

塩化アルミニウム液を塗った翌日から、自分の発汗量や、皮膚の変化を観察するようにしましょう。
塩化アルミニウム液を塗った部位が電気が流れるようなピリピリした感覚がでてきたり、手の平や足の裏の場合は、皮膚が少し固くなったりといった変化が出てくると思います。
筆者の経験上、いつもなら汗が噴き出すような状況時に、上記のようなピリピリとしたむず痒い感覚になることは、塩化アルミニウム液が有効に効き始めていることを示していると言えるでしょう。

また、人によっては薬剤によってかゆみやかぶれ、発疹が出ることもあると思いますので、もし肌に異常が出た場合は、すぐに塩化アルミニウム液の使用を中止し、適切な治療を受けるようにしてください。

塩化アルミニウム液は汗の出口(汗腺)にフタがされることによって、発汗量を減らすという治療方法です。このため、汗腺にフタがされるまでは汗が減ったと感じにくいこともあります。塩化アルミニウム液の濃度や使用した量、また多汗症の症状の重さによって、個人差が出てきますが、早い人であれば翌日~2日後程度で、通常の人でも1~2週間で効果を実感できる場合がほとんどです。
3週間以上効果を実感できない場合は、塩化アルミニウム液の濃度が低い可能性や、残念ながら、塩化アルミニウム液での効果が期待できない可能性があります。
もし濃度が低いものをお使いの場合は、20%濃度(病院処方)の塩化アルミニウム液に変更してみてください。

効果が実感されるまでは、粘り強く継続して、塩化アルミニウム液の使用を繰り返しましょう。

効果が出たら、いったん使用は中止する

最後に重要なことですが、汗が減ったことが実感できたら、塩化アルミニウム液の使用は必ずいったん中止をしてください。
塩化アルミニウム液は元々肌に対して刺激物であり、肌荒れ、かゆみ、かぶれ、発疹などが表れやすい薬の一種です。
このため、薬剤を毎日塗布し続けると、肌はボロボロになってしまいます。

また高頻度で使い続けると、次第に塩化アルミニウム液に対し耐性ができてしまい、効果が表れにくくなるということもあります。
耐性を付けさせないためにも、効果が出始めたら使用を中断しましょう。

一度汗腺にフタがされると、しばらく制汗作用は持続します。
どれぐらい効果が持続するかは人それぞれで、5日~10日間程度と言われています。
まず最初に自分はどれぐらい効果が持続するのかを把握し、その後はその有効期限を目安にして、効果が切れる少し前に、塩化アルミニウム液を再度塗布(1~2回)し、効果を継続させていきましょう。

なお、完全に汗が戻ってしまうと、また塩化アルミニウム液をしばらく使い続けないと効果が出なくなってしまいます。少し汗が戻り始めたかな?というところで使用すれば、比較的短時間で効き目が出てくると思います。

高い制汗効果と副作用の天秤

以上のように、塩化アルミニウム液の治療方法は、高い制汗作用を実感できるため、酷い多汗症に悩んでいる場合には、かなり有効であることが言えます。

しかし、筆者自身もかなり悩んだのが、高い制汗効果と引き換えに起こる副作用です。

前項でも触れましたが、塩化アルミニウム液は決してお肌に優しい外用薬ではありません。どちらかというと、肌荒れ、かゆみ、かぶれ、発疹などが表れやすく、刺激が強い薬の一種なのです。

私自身は、実はかなり肌が弱いタイプでした。
化粧水や化粧品も、肌に合わないとすぐに肌が赤くなり、ヒリヒリしてしまう体質なのです。
このため、この塩アル治療も、肌への刺激が強すぎて、いつも使用する際は肌トラブルを抱えつつ、無理をしながら使用しています。

病院に手荒れのことを相談すると、塩化アルミニウム液の使用を中止し、別の方法を提案されるのですが、実際のところ効果が一番高く、かつ継続しやすい治療法は塩化アルミニウム液だと感じています。
このため、夏場の特に汗がひどい時期や、どうしても手汗を止めたい!というイベント時など、ここぞというときは、未だに塩化アルミニウム液を使用しています。

私と同じように肌が弱い方や、かゆみ、かぶれが出てしまい塩アル治療の継続を悩んでいる方は、濃度の薄い塩化アルミニウム液から使用を行い、ご自身の肌の状態に合わせて濃度を濃くしていくほうが良いでしょう。

汗を止めるか、肌への負担を考えるか。
多汗症の悩みは尽きませんが、ご自分の多汗症の重さとストレスの大きさ、肌の強さ等を総合的に加味したうえで、塩化アルミニウム液と上手に付き合っていきましょう。

 

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